前回は夏生の初恋の人がアトリだったというところで終わり。
全体
アトリに感情はあるか?というずっと挙げられていたテーマに終止符……でいいのか?明確に意識しはじめる2人。*1どうしてアトリに感情があるとうれしいのか?に対する答えは……。
一方で明らかに悪役っぽい奴らもいる。
夏生、変わりすぎ
初恋の人=アトリがわかったあたりから夏生が急加速していく。デートだからとかかっこつけて、マスタード入りのサンドイッチも許容しちゃうようになっちゃって。最初っからはだしのアトリを案じて靴を買ってあげるあたり、態度だけツンツンしているだけで根はやさしいんだろうって思えるけど、ここまで来ると惚れているだけですな。
感情の有無
キャサリンの助けも借りて、ここ数話節々に出ていた「アトリに感情はあるか?」を夏生が確かめようとする。みなもは「感情はあるんじゃないかな?」といった曖昧な態度でそれでよしと思っているのに、夏生はすごいこだわっているんだよな。もちろん、「感情がもたらす悪影響」をキャサリンから警告されたのもある。
ただ、それ以上に夏生が「アトリに感情があってほしい」と考えているのだろう。店主が逃げたジャンク屋を覗いた際、無機質なヒューマノイドの部品が転がっているとえらくショックを受ける。
最後にとうとう直接アトリに問いかける。*2アトリはあったほうが夏生はうれしいことがわかったうえで「あるんだと、思います」と返す。夏生は大喜び。
ラスト
最後は1話と同様に海に落ちていく中キスするシーンで締め。だけど、1話と違って夏生が上で背に光を受けていて、アトリが海底側を向いている。夏生からキスしたことを示している?*3にくいね~~~~~~~~。
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原作を知っている前提で見ると
ラストのシーンだけでなく、丁寧に伏線が貼られている異様に面白い回だった。
1つの考え方だと図書館での学習を経て、料理のシーンで「正しい手順を踏めばすぐ習得可能」とアトリが言う。料理だけではないんだよな。すぐに"デートっぽい"行動をとる。「夏生が喜ぶとうれしい」が行動原理だから、夏生がうれしい前提で「自分には心がある」と返す。
2つめの考え方だと、「相手に喜んでほしくて行動する」というのはそれ自体が感情そのものだろ!と言える。アトリは知らない感情を知って恋してしまったんだあと。その証拠にアトリ側から顔を近づけているし。
観察している時のアトリ、ちょっとだけ目が細くなるのがよい。ゲームみたいなハイライトオフじゃなくて安心した。アレは心臓に悪かったので。
ラストのシーン。海底へと沈んでいくのが今後の展開を暗示しているのだろう。覚悟が必要だ。